僕と違う君に想うこと

はじめに

皆様こんばんは。
SHIROBAKOアドベントカレンダー6日目です。
adventar.org

よろしくお願いいたします。

なんだかんだ言って事ある毎に観てる

最初に見始めてから早3年、 過去2本のアドベントカレンダーを書かせていただきました。 tk-masuda.hatenablog.com

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来年は映画もあるということで、新年明け早々楽しみがあっていい年になりそうです。 観てると言っても「アドベントカレンダーを書くために」といったきっかけだけではなく、ふと言語化できないモヤりがあるとつい見ちゃうのが僕にとってのSHIROBAKO。そして同じものをみかえす度に発見があるのも魅力の一つです。

感じた視点の違い

今年視聴し直してガラッと印象が変わったと感じており、その理由も明確に自覚しています。それは僕がマネージャー業務をやりだしたということ。宮森を始めとして本田さんなど作中を通して色んな人に対して「あぁいい上司だ」とあくまでその下の元で働く視点で羨む気持ち半分で視聴していました。それがどうでしょう、マネージャー業兼務になったとたんに「こうすればよかったのか」と学べる作品になっているではありませんか。 立場が変わってからというもの、右も左もわからず本などを通じて学びはすれど、自身の考えや知識に「正解だ」と思えずトライアンドエラーな日々を過ごしています。もちろん今でも変わりませんが、答えがわからずどうしようもなくなったときふとSHIROBAKOを観たのです。そして過去視聴と比べて立場が変わっただけで、ここまで感じ方が変わるとは思ってもいませんでした。

1on1での葛藤と理想

マネージャーとなってから、チームメンバーとの1on1を持つようになりました。その中での解決すべき課題は色々ありますが特に

  • どうすればモチベーションが保てるか
  • 何か困ってれば解決したい

が僕の中でメインとなっています。自己分析ですら四苦八苦しながらやってきた身とすれば、他人ともなれば考え方も感じ方も違う人をどのように導いていけばよいのか試行錯誤はしていきますが正解というものが本当にわかりませんでした。 そして迷いに迷った私がSHIROBAKOを再視聴し,その中で9話で監督が言います。

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「んー、俺この作品で何を伝えたかったんだと想う?」

それは本人しかわかりません。教えてくれないと始まりません。本田さんですら「しらねーよ!」と一蹴しています。この姿が、ふと自分の1on1と重なったのです。しかし、諦める僕と違って本田さんはこのように続けます。

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「わかりました。ライターの舞茸さんに連絡してみます。」

舞茸さんは、シナリオライターで登場した瞬間頼もしさを感じさせます。

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腕組みで頼もしさを感じる舞茸しめじさん

しかし、彼はどうでしょう。シナリオに悩んだ監督と対面した上で「ooをしろ」「xxxすればいい」といいますか?いえ、言いません。あくまで聞き役に徹します。

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「さて、監督がこの作品でやりたかったことはなんですか?」

舞茸さん自身の意見は押し付けず、ヒアリングに徹します。するとどうでしょう、監督意見を引き出していきます。

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なんかスイッチが入った監督

こうなったら監督は止まりません。思い描く最高の舞台を、最高のシチュエーションを垂れ流します、いわゆるゾーンです。 僕はいつでも「思い通りにしたい」を優先してきました。もちろん自分だけが影響範囲であれば上手くできてきたかも知れませんが、今はそうではありません。舞茸さんは直接的に思いどおりにするのではなく、間接的にモチベーションを高めた上で理想の自己認識をさせ、自己完結できる原動力を生み出させたのです。

こうなりたい

10話で本田さんはこう言いました。

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「舞茸さん呼んで正解だったよ。辿り着きたい場所がハッキリすると、やるべきことが見えてくるんだなぁ。」

真意です。本人にとっては迷宮なのです。しかし道筋だけ示しさえすればよいのです。

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監督。マシンガントークなう。

監督めっちゃマシンガントーク。モチベーションが高い状態、こんな風にもっていけたらどんなに最高か。

「いちいち指示しないと動いてくれない」とボヤく人もいるでしょう。でも僕は「モチベを高めてあげさえすれば、自ら進んで動ける状況が作れる」と思ってやみません。僕は目指します。モチベーションが高いとか本人が自覚しなくても良い。ただみんなが楽しんで取り組めるチームができればいいんです。そして去り際に僕は言ってやるんだ。

「いえ、僕はキャッチボールをしに来ただけですから」